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小さなアトリエで学んだこと

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2012.01.23

小さなアトリエで学んだこと

塚本ユージ イラストデザイン

絵画教室では主に静物のデッサンを教えてもらった。
例えば水の入った花瓶やレンガ、球体…。
僕はとにかく描いた。
絵が得意で小学生の頃は褒められ、真似されることが当たり前だった。
でもここでは違った。
ひとつひとつの箇所で注意をされた。
いや、アドバイスを受けた。

気分はよくないが確かにその通り描いてみると、
よくなる。

描いて、
修正、
描いて、
修正、
完成したら
次のページへ…。

一日に何人ものおじいちゃんおばちゃんが
入れ替わり立ち替わりアトリエに入ってきた。

僕のデッサンを見て話しかけてくる人、
何も言わないでいく人、アドバイスしてくる人、
様々な人がこの小さなアトリエを行き来していた。

皆、何のために
絵を描いているのだろう。
風景もないこの暗い小さなアトリエで
どうして風景の絵を描き続けるのだろう。
少し僕は不安になった。
今は絵を描く大学へ入る事が目標だが、その先にあるものはなんだろう。
絵ってなんなんだろう?
無くても生きていけるものじゃないのかな。
いや、そんなことはない。

そんな雑念がハエのように頭の中に増殖しては、
ひとつひとつを握り潰し一枚の絵を描き上げた日もあったり。
このアトリエに通ったのは二ヶ月間。
週2回の会費しか払っていなかったけれど、
なぜか週に3回4回来ても何も言われなかったので、
しらんぷりと感謝をカバンにしまって通い続けた。

そして受験まで一ヶ月を切った頃、
この事を初めて両親に伝えることになる。

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