現在、小学生が使っている音楽の教科書の表紙は、
僕が担当したものですが、スケッチブックを整列させていたところ、
最初に描いたラフを発見。殴り書きで下手くそ…。
しかしながら、小学生たちに使ってもらうのも残り2年。
当時の事を振り返りながら、制作秘話を綴ります。
まずは、何度かテレビにも出演している1年生音楽の教科書。
ラフの段階で、絵の下に「新しい世界へ楽しく行進」とメモっています。
コンセプトは、
新しい小学校という世界ってワクワクでドキドキ。
まだ知らないことだらけだけど、みんなたくさん成長してきた。
次はもっと素敵な世界が待っているよ。さぁ新しい世界に出発しよう!
という気持ちでラフを描いたと思います。
おはなしにすると・・・
”楽しかった幼稚園や保育園のお城を後にして、
子どもたちは歌ったり、演奏したりしながら新しい世界へ進んでいきます。
いつも応援してくれた太陽さんも「おめでとう!」と声をかけてくれています。
大丈夫、君が幼稚園や保育園で集めた大切な宝物や、誰かから貰った贈り物は、
船で届けてあげるから。
さぁ、新しい君の物語がはじまるよ。”
親としては、生まれてからずっと一緒にいたかわいい子ども。
まだまだたくさん側にいて欲しいけれど、
これからたくましく成長していく姿を海のように見守っていかなければならないよね。
個人的にはそんな決意もあったのかもしれません。
僕は小学校入学が、子どもが社会に出る第一歩。というイメージを持っていて、
この教科書制作後に、長男は小学生になるのですが、
子ども以上にドキワクな感じだったのを記憶してます。
ラフ案から、1つ1つのモチーフを詰めカンプを2,3回通して、清書。
パステルで各モチーフに付ける色作りをし着彩の準備。
仕上げは清書した絵をパソコンに取り込み、切り絵のように切り抜く。
こういったプロセスを経て完成。
今日も小学1年生はこの教科書を手に、
素敵な歌を歌ったり、演奏したりして、
音楽を楽しんでいるのかな。
そんなことを想像すると、
僕自身ワクワク。